『ハムレット』メモ
大学の課題で『ハムレット』についてのレポートを書かねばならんのですが、書く前に疑問点や感想を持ち寄って議論するとのことなんで、ここにメモとして疑問点等を挙げます。とりあえず一周さらっと読んだだけなので全然理解できていませんが、ファーストインプレッションということで。ざっと感想を記しておくと、これまでシェイクスピア作品は読んだことがなく、にもかかわらず「イギリス文学の礎を築いた古典」という高尚なイメージがなんとなくあったのだけれど、実際読んでみると、やはりこれは大衆文化の一つの到達点なのだなということがわかる。シンプルなストーリーとは裏腹に、容易に理解することのできない人間の心の深淵が描かれ、またユーモラスな言葉遊びなど観衆を楽しませる工夫がいくつもなされている。様々な工夫と努力と才能と長年培われてきた文化(それを愛し、それを土台にスタートすること)と、そして人々を楽しませようという姿勢、これらが一体となって初めて素晴らしい大衆芸術が生まれるのだなあと、『ハムレット』を読んで改めて思うなど。
ちなみに読んだのは河合祥一郎の訳です。
- 作者: ウィリアムシェイクスピア,William Shakespeare,河合祥一郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/05/24
- メディア: 文庫
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- 気が狂ったふりをしはじめてからのハムレットの心情がとにかく読みとりづらい
- 狂人を演じているのだから、普通の人間には理解しがたい言動をとるのはあたりまえではあるが
- しかし、気が狂ったふりをするのはクローディアスへの復讐のためであるはずだが、狂人を演じることが復讐計画において効果的な役割を果たしているようには見えないので、結局気が狂ったとみんなに思わせることで何がしたいのか、ハムレットはほんとに気が狂ってしまったのではないかとか、疑問点はいろいろ
- そもそも復讐の計画を全然立てていない
- 復讐する意思はある、力もある、しかし復讐できない→良心の呵責や物理的困難にためではない
- 復讐計画の具体性の欠如はいったい何?なぜどうやって殺すかすぐ考えないの?
- 「優柔不断なハムレット」というが、彼は決断できないというより、決断する段階にも至っていないと思う、思考がまったくなされていない
- 近親婚への嫌悪感→当時の英国社会の道徳観、家族観
- エディプス・コンプレックスについて→とりあえず一周読んだ段階では、私はあんまりエディプス・コンプレックスについて考える必要はない気がするんだけど
- レアーティーズについて
- ホレイシオとハムレットの関係
ほかにもいろいろある気がするけど、今日はこのへんにしとこう。