4枚まとめて放出

最近買ったアルバム4枚について簡単に。ほんと簡単に。

The Rip Tide/Beirut

ザ・リップ・タイド

ザ・リップ・タイド

ベイルートの音楽を聴いていると、まるで一本の映画を観たような気分になる」とのツイートを見てから気になっていて、ファースト・セカンドともに未聴ながらこの3枚目に手を出した。なるほど確かに、地平線の向こうまで広がる平野をゆっくりと車で行くロードムービーを思い起こすかんじ。「ロードミュージック」とでもいうか。

東欧音楽を通過したというその独特のサウンドは、ブラス、ピアノ、ストリングスといった種々の楽器、そしてザック・コンドンの歌を含めた様々な音色が、どれもまったく反発しあうことなく溶け合っていて、美しく滑らかな像を描き出している。音の端々に漂う哀感もよい。聴いていると、なんだかよくわからないけれど満足感に浸ってしまう、そんな一枚。好き。


Program 91/Razika

Program 91

Program 91

ノルウェー発、91年(しつこく言うけど私の1コ上だよ!)生まれの女の子4人組によるファースト。1曲目のYouthがかわいくって一耳惚れ。

ネオアコ×スカとでも言うべきサウンドで、アコースティックギターのあたたかな音色と跳ねるビートが気持ちいい。ガールズポップの伸びやかさと人懐っこさも感じられる。中盤はずっと同じようなスカのリズムが続いて単調といえば単調なのだが、ボーカルの透明感ある声がたいへん私好みなので最後まで心地よく聴ける。この声、誰かにすごく似てる気がするんだけど、誰だか思い出せない迷宮に入ってしまった……。けっこう有名な人だと思うんだけどな。

新しいものは何もない、むしろ懐かしさを感じる音だけれど、ノスタルジーよりも若さや瑞々しさ、寒い国からやってきた爽涼感が勝っている。冬にぴったりの一枚ではないかと。

Youthがなかった。。。


Days/Real Estate

デイズ

デイズ

ニュージャージー出身のバンドによる、ドミノからの2枚目。ファーストは未聴。

1曲目Easyの冒頭のギターのなんと眩しいこと!音楽性はまったく異なれど、このきらめきはYuckを思い起こしたりするかな。

これも少しネオアコ成分有りで、小さな光の粒が舞っているかのようなギターの音色と弛緩しつつも美しく重なったハーモニーが描くのは、どこまでも透き通り広がっていく夢心地なサウンドスケープ。まろやかなサイケデリアに浸る心地よさは格別。ただ途中からあんまり長閑すぎて眠くなっちゃうんだな……まあそれも魅力の一つといえばそうなのだけれど、私はもう少し輪郭のはっきりした音が好きなもので。冬の日曜昼下がりにまどろみつつ聴くには最適。


Bruxism/Trophy Wife
[rakuten:hmvjapan:11072942:detail]
(私買ったのこれじゃないと思うんだけど、商品がこれしかない。。。)

イギリス出身の新人バンドによるデビューEPに5曲のボートラをつけた企画盤を購入。

FoalsTwo Door Cinema Clubの前座を務めたことがあるらしいのだけれど、それも納得、1曲目のCanopy ShadeなんてまさにFoals×TDCCなかんじ。ミニマルなギターロックにダンサブルなビートが掛け合わされた非常に今のUKらしい音。暗めのサウンドながら闇に深く潜ることはないし、音楽と無邪気に戯れることが彼らの根本のように思えるので、一聴した後には爽快さすら感じる。特別新しさや発見はないけれど、これがフルアルバムでどうなるかってところだ。Foalsより好みの音なので期待しておりますよ。


ちなみに、もしかしてわかりづらいかなと思うので一応書くと、私はいつもアルバム/アーティストの並びで表記しています。だいたいどこのメディアを見てもアーティスト名を先に書いていますが、私があえて逆にしてるのは、「アルバムの感想」であることを明確にしたいからです。まあ、逆にわかりづらいよって思われてるかもですが。。。

私の音楽を聴く量や幅というのは、本当によく聴いておられる方に比べたらほんとゴマ粒程度のもんです。が、このブログを読んでくださってる方にはたぶん音楽よりも映画に造詣が深い方のほうが多いと思うので、もしかしたら私の日記で新しい音楽を知ることもあるかもしれない。それで興味をもってアルバムを聴いてくれたりしたら嬉しいなといつも思ってはいるのです。そのわりに「人に紹介する文章」にはなっていないのだけれど。私の音楽趣味はインディー寄りだけどわかりやすくポップなものばかりなので、入門的に聴くこともできます。なのでまあ何が言いたいかというと、映画好きの方も音楽記事覗いてみてくださいね、ということ。今回の4枚はどれも一定のレベルでオススメ。