最近あまり音楽を聴けていませんが

最近「映画を観る」以外のことをしていなくて、音楽や小説に手が出せていません。一日に映画も音楽も小説も勉強もちょこっとずつ触れるんだー♪なんて適当に思ってたら無理だったという。結果映画に偏ってしまったという。そんなわけで「ザ・タウン」観に行ったとき(ほぼ2週間前)に買ったCD2枚もまだ全然聴き込めてないんですが、そのうちの1枚だけここでざっと感想を。もう1枚のほうもいずれ。

Fluorescence/asobi seksu

フローレサンス

フローレサンス

危ない名前のバンド、アソビ・セクスの通算4枚目ですが、私にとっては初めて購入した彼らのアルバム。ボーカルはアメリカ育ちの日本人女性ユキです。

Vampire Weekendのようにカラッとポップな音が好みなので、シューゲイザー特有のシュワシュワとメロディの上にかぶさるノイズ音が、実はあまり好きではありません。アソビ・セクスのことはセカンドの頃から知っていて、何曲か聴いたことのある楽曲の中でイイ!と思うものもいくつかありましたが、そのシューゲイザーの影響をしっかり受けた音の裏にいつも「アルバム全部聴いたらこのノイズしんどいかな……」という嫌な予感を感じとってしまって、今まで手が出せませんでした。

しかしラジオでこの4作目収録の曲をいくつか聴いたときは、いつもの嫌な予感がなくて、何か一つ突き抜けた印象を受けました。それまでのアルバム聴いたことないのに偉そうなこというなと言われそうだけど。でも音楽との出会いは私の場合ほとんど直感だから。今回は直感で、「このアソビ・セクスは今までと違う!シューゲイザーという一ジャンルには収まらない、ポップミュージックとして完成された感がある!」と思ったのでした。正直、こんなにいいバンドだっけ?と思った。以前からのアソビ・セクスファンの人も「極まった感がある」と言っていたので、おそらく間違いないでしょう。これはちょっとすごいと思います。

特に4曲目Perfectly Crystalの本当にクリスタルのようにキラキラしたノイズの昇華の仕方がとてもとても美しい。これは日本盤にだけ日本語詞バージョンが収録されているんですが、英語詞バージョンより断然いいです。もう一つの日本語詞の曲、Trance Outも素晴らしい。ギターが走ってて、とてもかっこいいです。ユキは日本語より英語のほうが得意なんだそうで、そのためか慣れ親しんだ言葉で歌われているはずの日本語詞曲も異国の歌のように聞こえるのが不思議な感覚でよいなあ。ユキの声はまさに「少女のような大人の女性」の声で、何を考えているか簡単にはわからない、女の子のツンとしたかんじがよく出ています。たまに力強く声を発する瞬間がたまらなくかっこいい。また、曲ごとに表情を変えるキーボードとギターの音色が、ドリーミーかつ裏に孤独を潜ませた彼ら独特の音世界に変化を与えていてよいです。

彼らのことを知らない人にはぜひこのアルバムから入ってほしいな!と偉そうなことを言いたくなるのは、私自身がこのアルバムから入って彼らのことを好きになったからです。とりあえずPerfectly Crystalを聴いてくだされ。


※関係ない話ですが、ブログデザイン変えました。前のも気に入ってたけど、ケータイのほうのデザインが黒なんで統一してみた。とりあえずおためし期間ということで。

※「英国王のスピーチ」の感想は明日の夜にあげるつもりだけど、オスカー発表直後になってしまうのだよなあ。まあだからといって感想が変わるというわけじゃないし、別にかまわないんだけど。