2010年の音楽と映画のまとめやります!どういう形式でやるかいろいろ考えたんだけど、最終的にどちらもオーソドックスにベスト10のランキングを作ることにしました。今日はまず音楽編。一応しばりがあったほうがやりやすいかなと思って、今年リリースの作品だけでランキング作ってみました。聴いてる枚数がとても少ないので偏ってると思うけど、まあいいでしょう。それではとりあえずやってみます。
【2010年音楽ベスト10】
10.Congratulations/MGMT
賛否両論の作品ですが、私はとても好きです。1曲目、It's Workingで「おっ!」となり、2曲目、Song For Dan Treacyで「これはいいぞ!」となりました。実際、1stよりも好きです。1stにはKidsというアン
セム があり、私もこの曲はすごく好きなんだけど、でもアルバム全部が大好きってわけじゃなかった。一方このアルバムは、一枚まるごと全部楽しめる。曲もいいし、アルバムトータルのクオリティが上がったと思う。このアルバムを聴いていると、赤とかピンクとかオレンジみたいなどぎつい色の大きな花がブワッと開くような、そんなイメージが浮かんできます。私はこの目の前の色彩がガラッと変わるような音世界がすごく好き。
一番好きな曲は、ベタにシングルのFlash Delirium です。最後の盛り上がりとか本当にすごいと思うし、Kidsとはまた違う意味でのアンセム 、というか彼らの代表曲になってほしいなーと思います。
VIDEO
9.Serotonin/Mystery Jets
これは今日急遽ランキングに入れました。買ったのはけっこう最近で、
ツイッター でとても評価が高かったので聴いてみたんだけど、最初は「確かにいいアルバムだけど、自分的にはそんなにハマらないな」と思ってました。しかし、昨日だったか一昨日だったか、改めて聴いてみたら、すごくいい!自分的にハマらないとかそんなバカなこと言ってんじゃないよ、これベスト10入るよ、ってことで9位にさせていただきました。わかりやすく「ここがいい!」と言えないんだけど、とにかく曲がよくて、アルバム全体を通して聴き応えのあるポップな作品だと思う。まだこの作品の魅力に気づいたばかりなので、これからまたさらにがっつり聴き込んでいきたいし、聴き込めば聴き込むほどその魅力に気づくような作品だという気がしてる。
一番好きな曲は……選ぶのが難しいくらいどれもいい曲なんだけど、ここではShow Me The Light のPVを貼ります。アルバムではこの曲の前後の流れがほんとに素晴らしくて好きです。
VIDEO
8.Plastic Beach/Gorillaz
プラスティック・ビーチ (エクスペリエンス・エディション)(限定生産盤)(DVD付)
アーティスト: ゴリラズ ,モス・デフ ,ミック・ジョーンズ,リトル・ドラゴン ,ボビー・ウーマック ,スヌープ・ドッグ ,カノ,グリフ・リース,マーク・イー・スミス,ルー・リード ,ポール・シムノン 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン発売日: 2010/03/03メディア: CD購入 : 4人 クリック : 25回この商品を含むブログ (29件) を見る 最近、
デーモン・アルバーン を好きになってきた気がする。別に前から嫌いじゃないんだけど、この
ゴリラズ のアルバム聴いて、デーモン好きかもしんねえなと思うようになった。やっぱりこの人才能あるなーって、聴き入っちゃうんだよね。今デーモンは自分のやりたいことを目一杯やれてるんだと思う。コラボしてる多数のアーティストが発言してるように、
ゴリラズ ってほんとにエキサイティングなプロジェクトなんだろうし。自分の
クリエイティヴ ィティを遺憾なく発揮できる環境にあるんだよね。そしたらそりゃいいアルバムができるよ。そういうところが憎たらしいんだけどさ。とにかくポップでエキサイティングなアルバムです。今年の春休みはこれとドラムスばっかり聴いてました。
一番好きな曲はスーパー・ファーリー・アニマルズ のグリフとデ・ラ・ソウル が参加してるSuperfast Jellyfish です。短い曲なんだけどすごく楽しくて、あっという間に終わっちゃう。この曲を聴くと必ず体が動きます、勝手に。
VIDEO
7.This Is Happening/LCD Soundsystem
ラストアルバムと銘打ってリリースされたこの作品ですが、なんだかまだこれからもアルバム作るみたいで(笑)。しかしこれがラストでもおかしくないというか、ラストにふさわしい、これがラストだったら号泣しちゃうような、エモくて素晴らしいアルバム。でも、「このアルバムで一区切りつけよう」と思って製作してたのは本当のようで、ジェームズ・マーフィー自身、
LCD での予想外の成功に少し疲れていたらしい。
LCD の活動は思わぬ長旅になってしまった。だから早く、安らげる我が家に、あの人の待つ我が家に帰りたいというのが、このアルバムのテーマになっている。歌詞にも「Home」という単語が何回か出てくるし(Homeというタイトルの曲もある)、この「Home」という言葉を中心にアルバム全体がまとまって一つの呼びかけになっているようなかんじ。切ない。そしてファンへの最後の贈り物として素晴らしい音楽を届けようとするジェームズ・マーフィーの姿勢も泣ける。さすがエモいおっさん。マーフィーおじさんの頑張ってる姿が大好きです。
一番好きな曲はアルバム中でも特にエモいAll I Want なんだけど、ここでは先行シングル曲、Drunk Girls のぶっ飛びPVも貼っておきます。All I Wantはいつ聴いても泣きそうになります。マーフィーおじさんの切ない歌も最高です。
VIDEO
VIDEO
6.Broken Dreams Club/Girls
EPだけど、ランキングに入れちゃいました。びっくりするくらいよかったので。1stもいいけど、このEPを聴いて本格的に彼らのこと好きになった。こんなにいいバンドだったなんて、ほんとに驚いた。自
宅録 音だった1stに対し、このEPはしっかりした設備のスタジオで録音されているので、音がだいぶクリアになっている。そのため、元々の曲のよさがさらに際立っているし、作品全体に暖かみと柔らかさがある。1stではまだ、暗いドブの底から空を見上げて星明りを探しているようなかんじだったけれど、このEPは、地上に出てまぶしい朝日を浴びているような、そんなポジティブな空気に包まれていると思う。だからこのEPを聴くと、ガールズのこれからがすごく楽しみになる。そういう前向きな気持ちにさせてくれる作品。大好き。
ここではEPの1曲目、The Oh So Protective One を貼ります。プレイヤーの再生ボタンを押してこの曲のイントロが流れてきたときは、ほんとにびっくりしました。晴れた日に聴くと、ホーンの音色と暖かい陽射しが溶け合って最高です。
VIDEO
5.Summertime & The Drums/The Drums
勝手にEPとアルバムをセットにしちゃいました。アルバムになかったものがEPにはあると思うので。今年、私が一番夢中になった新人です。去年はこういう存在がいなかったから、そのぶん嬉しかったし楽しかった。EPはどの曲もよくて、ポップなメロディとジョナサンくんの歌声が頭から離れない。とにかく彼らの曲はどれもすごくポップでわかりやすいんだよね。アルバムも前半はキラーチューン揃いなんだけど、後半内省的になって尻すぼみだったのが残念。でも曲そのものはいいものばかりだったので、いいプロデューサーがついていたら傑作になっていたかなと思う。一方で、彼らには彼らのやり方、美学があるので、それをまもってじっくりと自分たちのペースでやってほしいなあとも思う。こういうわかりやすいポップミュージックって絶対に必要だと思うから、今年このバンドに出会えてよかったです。あと彼らはライブが意外にいいんだよね。骨太な演奏で、ライブを観るとますます彼らのこと好きになります。
ここではベタにLet's Go Surfing を貼ります。EPはこれ以外の曲も全部いいんだけど、この曲はやっぱり特別だなあと思う。
VIDEO
4.The Orchard/Ra Ra Riot
秋から冬にかけて、とってもよく聴きました。素晴らしいポップアルバム。同じNYのバンドであるヴァンパイア・ウィークエンドやダー
ティー ・プロジェクターズとの共通点もありつつ、もちろんこの2バンドとは違う魅力も持ち併せていて、すごく伸びやかでカラッとした秋風のような音を鳴らしてます。基本的にとても楽しい音なんだけど、でもどこか切なさもあって、聴いているといろんな思いに浸ることができる。そこがすごく好きです。
このアルバムで断トツに好きな曲はMassachusetts です。ちょっと実験的な曲なんだけど、繰り返される「In Massachusetts...」のフレーズが次第に癖になって頭から離れなくなる不思議なポップソングです。
VIDEO
3.Night Work/Scissor Sisters
ツイッター でも音楽雑誌でも、これをベストに入れてるのは見たことないけど、私は今年このアルバムににすごく感動したのでベスト3に入れます。実は、以前は
シザー・シスターズ ってそれほど好きじゃなくて、このアルバムも元々買うつもりはなかった。でも、ある日
TVK の音楽番組を見てたら先行シングルのFire With FireのPVが流れて、「あれ?この曲すごくいいじゃん」と思い、とりあえず買ってみた。それで聴いてみたら、めちゃくちゃいいじゃないか!このアルバムをきっかけに、2年くらい放置してた2ndを引っ張り出して聴きなおしたり、未聴だった1stを買ったりして、今ではすっかり
シザーズ 大好きです。このアルバムは彼らにとって3作目になるわけだけど、それまでの「NYの
ゲイシー ンから出てきた
キッチュ なバンド」という枠から飛び出し、彼らなりの王道をつかんだ一枚だと思う。彼らのアルバムってどれもアートワークが音と呼応してると思うんだけど、このアルバムもまさにそうで、あの引き締まったお尻のように音も堂々としてる。これまでの彼らは何でもアリのパー
ティー 集団で、ある意味変化球的な存在だったけど、このアルバムは直球勝負。自分たちの王道をつかみとったからこそ、とても感動的で力強い。ちなみにこの尻ジャケは今年のベストアートワークですね。
一番好きな曲はSex And Violence です。なんか泣けてくる。
VIDEO
2.Go/jonsi
彼が
サマソニ に来なかったら、このアルバムは買わなかったかもしれない。だからヨンシー、
サマソニ に来てくれてありがとう、と言いたくなる一枚。でも2位まで上がってくるとは思ってなかった。秋頃ランキング作ってたら、たぶん8位くらい。それがなぜ2位まで急上昇したか。11月下旬のある日、学校で自習の時間があったので、私は勉強せずに
ウォークマン で音楽を聴いてダラダラしてました。そのとき選んだのがヨンシーのこのアルバムで、時間はたっぷりあったので、アルバム全部聴くことにしました。そして聴いていると、なんだか体の内側が熱くなってきて、しかもその熱気が体中を駆け巡っていくような、そんな感覚になりました。ハッピーな高揚感に包まれつつも、ざわめきのようなものも感じて、自分って生命体なんだなと思った!何言ってるかわかんないけど、なんというか、私の体のあちこちがざわざわと音をたてて、内側からウズウズが湧いてくるような……そしてそのウズウズが熱をもって高揚感をもたらすような、そんなかんじ。こういう感覚になったのはこのアルバムだけです。それからさらにこのアルバムが好きになって、12月の半ばまでずっと聴いてました。ちなみに、
サマソニ で観たライブもとても素晴らしかったです。静かな夜に、みんなで集まって火を灯し、そこでヨンシーが話を始める、というかんじ。映像も素晴らしくて、本当に妖精ヨンシーが物語を聴かせにきてくれたのかと思うほど。
どの曲が好きっていうんじゃないんだけど、一応シングルのGo Do を貼ります。この曲からアルバムは始まります。
VIDEO
1.Contra/Vampire Weekend
ヴァンパイア・ウィークエンドは私にとって本当に大切なバンドなんだ、と改めて感じた一枚。基本的なことは1stと変わらないんだけど、一曲一曲の深みが増していて、これを聴くと1stはパンクレコードに聴こえる。こちらのほうがもっと広い意味でのポップというか。聴いたあとの味わい深さが1stとは全然違う。もともとクレバーな視点も、さらに周囲をじっくり観察し、より建設的になったと思う。とにかくスマートな奴らで憎たらしかったりもするんだけど、やっぱり普通に尊敬する。それに彼らは反骨精神も備えていて、ライブではかなりパンキッシュ。その知性と反骨精神でもって、伸びやかで冒険的なポップミュージックを作る彼らが大好きです。賢いからって鼻につくかんじじゃなく、とってもチャーミングなところも素敵。
一番好きな曲はDiplomat's Son です。最初は全然好きじゃなかったんだけど、聴き込んでいくうちにだんだん癖になった、VW 流レゲエソング。それと、とってもかわいいCousins のPVも貼っておきますね。VIDEO
VIDEO
【2010年ベストソング】
おまけでベストソングを。私が選ぶ今年のベストソングはこれです↓
Fuck You/Cee Lo Green
VIDEO
前にもブログで紹介したんですが、この曲はほんとにヤヴァイです。「I Love You,I Still Love You!」と泣き叫ぶように歌われるところとかヤヴァすぎる。
Fuck Youが収録されてるアルバム。これもいいアルバムでしたね。
ということで、たいしたことも書いてないのに5時間くらいかかってしまいました。映画編はあさってやる予定です。では最後にランキングのリストを↓
Contra/Vampire Weekend
Go/jonsi
Night Work/Scissor Sisters
The Orchard/Ra Ra Riot
Summertime & The Drums/The Drums
Broken Dreams Club/Girls
This Is Happening/LCD Soundsystem
Plastic Beach/Gorillaz
Serotonin/Mystery Jets
Congratulations/MGMT