今日は映画を2本も観られた――「ストーン」「くまのプーさん」

昨日が早起き&夜まで外出だったので、今日はお昼頃までしっかり睡眠。寝るってほんと気持ちいいね。布団愛してる。今日は引き込もって休養と課題とDVDの消化に専念すると決めていたので、一日中家でまったり過ごすことに。

夕方までに溜まっていた課題を片付けテスト勉強をして、ロバート・デ・ニーロ主演の「ストーン」を観た。何とも掴み所がなくてイヤーな映画。エドワード・ノートンを起用しているものだから、最初は当然ノートン先生がデ・ニーロを心理戦に持ち込んでもてあそぶのかと思っていたら、終盤でどうやらそうじゃないらしいとわかって、あれれ?あれれ?と思ってる間に終わった。不思議。つまりこれは神経戦のサスペンスじゃなく、ある初老の男が自らの内側から瓦解していくサスペンスホラーなのだな。とすると、「ストーン(ノートン演じる囚人ジェラルドのニックネーム)」というタイトルは主題からズレているような気がしないでもない……。

とはいっても、もちろんストーンは非常に重要な役で、映画は彼が神の声を聞き目が開かれるまでの信仰の物語でもある。その真理に到達した瞬間のノートン先生の表情が素晴らしい。そしてやっぱり彼の喋りには耳を奪われる魔力がある。当初は聖人のように振る舞っていたデ・ニーロ演じるジャックと刑務所から出たくて仕方がないチンピラのストーン。それが、ストーンが真理を見出だし、ジャックが狂気に蝕まれはじめた終盤では、丸っきり反対の立場になっている。それを示す会話シーンの鮮やかなこと。

「音」の映画でもある。あるシーンから突然虫の羽音や鳴き声が気になったのは、意図的な音設計か単なる私の意識の問題か。もしかしたら通奏低音のようにずーっと虫の音は鳴っていたのかもしれない。途中まで気づかなかっただけで。

あ、あとミラ・ジョヴォヴィッチがチャーミングだった。

さらに夕飯後には、「くまのプーさん」を観賞。これはある意味「ストーン」以上の「怪作」だった。「脳みそがとろける」なんて感想があるのもよくわかる。筋が通ってるとか通ってないとかどうでもいい。ただ私たちはあたたかいアニメーションと音楽に彩られた甘美な狂気に浸るまで。ハチミツが切れておかしくなったプーさんが幻視する怒濤のハチミツミュージカルシークエンスのサイケっぷりはヤバイでしょう。こっちまでおかしくなるよ。

それにしても、子ども部屋のぬいぐるみと子どもの想像力から始まったお話、というのがいいよね。メタ的に児童文学の魅力を語ってみせる愛が好きだ。

さて、明日からまた学校なので寝ます。登下校時の読み物はサイモン・カーニックの『殺す警官』!貸してくれた友達に感謝!