ロックンローラ!!

昨日のライブの帰りに、今日明日は台風で家から出られないかなーと思って、引きこもり用にゲオで5本もDVD借りちゃいました。「プラネット・テラー」と「デス・プルーフ」と「ロード・オブ・ドッグタウン」と「BOY A」と「ロックンローラ」。実際台風はたいしたことなくて、明日は外出できそうなんだけど。

今日はこの5本の中で、大好きなガイ・リッチー監督の「ロックンローラ」を再見しました。初見のときはあんまりおもしろくなくてね、リッチーもまだリハビリ中かなと思ったんだけど、二度目の今回はかなり楽しめました。普通におもしろいやんけ。

まずオープニングがめっちゃカッコいい。「シャーロック・ホームズ」もそうだったけど、あのワーナーブラザーズのロゴの差し込み方がうまい。そして実質的な主人公アーチー(マーク・ストロング)のモノローグがいい。相変わらずつかみが素晴らしいリッチー、CMディレクターなんかもやってるだけあって、こういうキャッチーな映像を作らせたら天下一品でございますよ。

よくこの作品は、ガイ・リッチーの原点回帰作と言われるけども、やっぱり「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」や「スナッチ」とは全然違うと思う。マクガフィンの使い方が、「ロック、ストック〜」のショットガンや「スナッチ」のダイヤモンドみたいに露骨じゃなく、洗練されているし、映像の質感もぐっと引き締まり、全体的にタイトな印象。でもそれは一方で、上記2作にある猥雑さや映像のガサついた感じが失われたことも意味するわけで、そこがちょっと残念なところかな。

今回再見した目的は、ハンサム・ボブ役のトム・ハーディー。初見のときはまったく印象に残らなかったんだけど、「インセプション」での大活躍を見て、再見するはこびとなったわけです。そんで今回はしっかりとハンサム・ボブに注目したわけですが、いやあ、めっちゃカッコいいじゃないか!しかも人懐っこくてかわいい!なんで初見のときは印象に残らなかったんだろうか、リッチーの見せ方が悪かったのか?キュートなハンサム・ボブが見れただけで収穫ですよ。

最後にこの作品のいいところ悪いところを挙げとく。

まずいいところ
マーク・ストロングがすごくいい。かつてはジェイソン・ステイサムが担ってたポジションを引き継ぐのは彼かなと思う。ちなみにガイ・リッチーの相方、マシュー・ヴォーンにとっても重要な俳優さん。それから相変わらずアホ(褒めてる)。とりあえずみんなマヌケ。このアホさがリッチー映画の魅力ですから、ちゃんとここは活かさないと。唯一マヌケじゃないのがアーチーというのがまたよい。それから音楽!ザ・クラッシュやらザ・サブウェイズやら。音楽センスのよさもリッチーの魅力。あと「アーチーの平手打ち」の使い方。挙げてくとアーチー絡みが多いです。それだけアーチーがカッコよかった。

悪いところ
あのハチャメチャで都合よすぎだけど、なんか気持ちいい、キレのあるラストじゃなくなってる。「ん?なんでこれこうなっちゃってんのかな?え、終わり?」みたいな。微妙に続編匂わせてるのもよくわからんかったね。たぶんこのキレのなさが、初見のときおもしろくないと思った一番の理由だと思います。

やっぱりリッチーはロンドンの街を撮ってるときのほうがイキイキしてる気がするよ。