「私が、生きる肌」の本当に簡単なメモ

今日は昨日言った通り、「私が、生きる肌」を観てきました。軽く頭が痛くて、観賞後は案の定痛みが悪化したけど、映画はよかった。

ペドロ・アルモドバル監督作。この監督の他の作品を観たことがないので、作風やなんやはわからないのだけど、何というか、確かに皆さん言う通り「変態」映画だった。なるほど変態ってそういうことね、となんか納得。とはいえ、めちゃくちゃな話ではなくて、むしろ物語はとてもしっかりしていて、特に終盤は「そりゃそうだ」という真っ当な展開に。このあたりは、あらゆるものが捩れて絡み合う中盤までと比べると、あっさり薄味とも思われるかもしれないのだけど、私はこの「真っ当さ」を好ましく感じた。そこには独りよがりな男性性に対する反骨みたいなものも見てとることができるように思うし、あの彼女の身体に本当に血が通う瞬間、感情が沸き立つ瞬間には、なんだか小さく感動してしまった。まあ何というか、異形のものを愛でるのではなくて、異形のものとして生きねばならぬ人間の意識に着眼したところが、私は好きですよ。