ゲーム

昨日ハーヴェイ爺に書くのを阻まれた映画の感想を一から書き直すぜ☆今日こそリベンジ!昨日観たのは、デヴィッド・フィンチャー監督の97年の作品「ゲーム」です。いやあ、私これすごい好きだなあ。できれば観賞直後に感想書きたかった。そのほうが、あの観終えたときの「うわああ、これ好きだあ!」って感覚がよりリアルに伝えられるから。おかしいところいっぱいあったんだけど、ツボにはまった。こういうむちゃくちゃな映画って愛着がわくんだよなあ。

とにかく、最初から最後までドキドキしました。タイトルにある通り、主人公が怪しいゲームに参加する話なんだけど、そのゲームがもうめちゃくちゃで。次に何が起こるのか、ゲームの目的は何なのか、それが全然わからない。道化のシーンとかひたすらに怖い。次々と主人公に降りかかる不可解な事件に、先日観た「アンストッパブル」と同じくらいハラハラドキドキしてしまった(こういうのがいま自分の中でブームかもしれない)。そして何といってもこの映画のすごいところはラストですよ。「セブン」や「ファイト・クラブ」など衝撃のラスト系作品をいくつか撮っているフィンチャーだけど、そのフィルモグラフィの中でもこの「ゲーム」はラストの腰抜かし度でいったら群を抜いてます。だって全然納得できないもの(笑)!最後は腰抜かしすぎて笑ったわ。いろいろとおかしいところがありすぎる。というか根本からおかしい。あんな方向に持ってっちゃうっていろんな意味ですごいと思う。この作品を好きなのは、あのよくわからない力技あってこそだ。あんだけドキドキさせた挙げ句、あんなところに持っていかれるとは……。

ネタバレなしに説明するのは難しいので具体的な内容には触れませんけども、スピーディーで最後までドキドキな展開(ゲーム内容)に背景のドラマが全くついてきてない映画でした。やたらとスケールがでかくて壮大な……これ以上は書けませんね。非常に大掛かりだけど、B級の匂いがしました。しかもフィンチャー「セブン」のあとにこれを撮ったんだよね。あの怖い作品のあとにこれを撮るというのは、どういうつもりだったんだろう?そしてこのあとには「ファイト・クラブ」を撮っているという。そういう意味でもおもしろい作品だ、これは。

全体的に胡散臭いかんじがしたのも好きでした。主演のマイケル・ダグラスのセレブな身なり・風貌がどんどん崩れていく様とかよかった。それから主人公の弟役、ショーン・ペンの迫真の演技。これは最後まで観てから振り返るとすごいおもしろいです。ショーン・ペンのキャラクターあってこそ成り立つ役という気がします。

たぶん2回目観たら、今度は最初から最後まで笑っちゃうと思う。「セブン」ファイト・クラブ」の監督がこんな作品を撮るとは。まさかフィンチャー作品で最後笑っちゃうとは思わなかった。でも私の中ではフィンチャーの株があがった作品でした。

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