ボビーZ

9月で「プライミーバル」シーズン3が終わってしまい最近ジェイソン・フレミング不足だったので、しばらくぶりにフレミング出演作で未見のものを補完しようと思いレンタルしたのが、この「ボビーZ」です。この作品は長らく観るのを後回しにしていたんだよね。だってあんまりおもしろそうじゃないし。ほらやっぱり、映画サイトでの評価レートも低いじゃない。まあ今度観ればいいか、って。でもそんなかんじでハードル下げまくってたからか、全然つまらなくなかった。むしろおもしろかった。というか、観ず嫌いが一番いけないから気になるなら早く観ろってことだよね、まったく。

この作品、とにかくユルい。麻薬王になりすました男の話とかいうから緊迫したクライムアクション系かと思いきや、超B級な手触り。この締まりのないかんじが不評なんだろうけど、私は逆にこういうの好きだなぁ。原作も読んでみないとわからないけれど、このB級感は狙ったものなんだろうと思う。だって逃げる手段が今どき馬で、しかも追ってくる敵が乗ってるのもちっこいバイクって、こんなのわかってないでやってるわけないでしょ。序盤は「この銃撃戦ももうちょっと緊迫感があったらいいのにね」とか思ったりするけど、次第にこのユルさが気持ちよくなってくるというか、何というか。基本的に「何じゃそりゃ」の応酬なんだけど、そこにおもしろみを感じれば、けっこうノレる気がする。

それでお目当てのジェイソン・フレミングですけど、彼はまた相も変わらず胡散臭くてショボい役を見事にこなしておられる。シリアスな演技だってできるし、顔もアクは強いけど英国的なハンサムなのに、こういう役をしっかりやってくれちゃう。そこがとても好き。ただこういうショボい悪役(一番残念な役回りをさせられる)なので如何せん出演時間が少ないところが悲しい。「トランスポーター2」とかもね、まさにそんなかんじ。

まあ主演のポール・ウォーカーのかっこよさで強引に見せきってる感もなきにしもあらずなんだけど、「それで十分じゃね?」とも思うし、特別おもしろいってわけじゃないけど、酷評するほどでもないと思う。映画として失敗作だとは思わないし、普通に楽しめる。あとやっぱり、私はB級巻き込まれ系アクションが好きね。これははっきりした。


ボビーZ [DVD]

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